ホテルルワンダ

 かならず見るべき作品。西洋諸国の「発展途上国」に対する価値観や差別観がハッキリ露呈し、それが原因で介入できなかった大量虐殺事件を描いた実話。
 自分、「シンドラーのリスト」が嫌いで。この作品も最初は見たく無かったんだけど、全く恣意的な部分がなく、ダサイ演出もなく、ただ、現実を当たり前に重ねたほとんどドキュメンタリー。
 遠い国での虐殺や内戦に無関心な自分も、「この事をリアルタイムできちんと知らなかった自分」に対して怒りを感じました。もしも、知っていたら、知る事にもっと前向きだったら、国連軍や、赤十字をもっと支援できたのに・・・と。そして無関心な西洋諸国や、日本が国として支援を拒否したとしても、民間として何か八方手をつくして支援できたかもしれない・・・と。ふがいない気持ちでいっぱいでした。後、前の日記にも書いたけど、http://d.hatena.ne.jp/rena1125/20070928  黄色人種でありながら、アジアの民でありながら白人気取りの日本人・・・一人前に途上国を搾取できるという特権をもった領域の人間・・・がこういった事件が起こった時に「野蛮な人種」と見下す事にも怒りを覚えました。
 ルワンダでの虐殺の様子を見ていると、沖縄戦や、中国本土で起こった虐殺事件の証言を思い出しました。暴走した人が最終的に迷い込む暗い理解できない迷宮に対して応えは出ないんだろうけれど、それでも向き合わないと同じ事は繰り返されるんだろう・・・と感じました。
 前、取材された時に某王手新聞社の中堅記者に「戦争反対なんて言ったっていつもどこかで戦争起こってるんだから言ったってしょうがないじゃないの」とか言われて、子ども扱いされたものですが、「おまえが言うな」と思いました。ジャーナリストとして最低の発言ですね。