私の人生を変えた映画だったんですよ

 がーん。高岩仁さん亡くなられてたんですね。(しかも何ヶ月も前に!)すごくショック。


 実はわたし、あえて人にはあんまり言わなかったんですけど、実は20代の前半に「おしえられなかった戦争」シリーズを広島の福山の市民団体の人に紹介されて拝見して、その日は夜眠れなかったんです。その夜に監督宛に手紙を書いたんだけど、「いや、いきなりこんな手紙送られても困るよな」って思って捨てたんですけど。
 単に地方都市でデパガをしてた(田舎にはコンビナートがあって、短大を出たら適当に3年勤めてサラリーマンと結婚するのが定型っていう)自分が初めてであった「本物の映画」だったんですよ。この映画では南北問題(当時は反グローバリズムって言葉はなかったんです)と、日本の戦争責任を真正面から扱った映画で、なんと日本では外務省のいやがらせで大手広告代理店から完全に閉め出されたし、しかも取材協力した現地コーディネーターが現地の軍部によっ暗殺されたりした超問題作だったんですよ。
http://www.asyura2.com/08/wara0/msg/600.html

 20代の後半にロフトプラスワンで監督と一緒に壇上に上がってトークイベントをした時に監督はすごく肩を落として「僕の映画は本当に認知されてなくて残念だ」みたいな発言をされて、でも私は監督の横に座ってて「いや、監督なに言ってるんですか!あなたの映画は私の人生を変えたんですよ!最高の映画なんですよ!」って言いたかったけど恥ずかしくて言えなくて、モジモジしてただけで、でもあの時に「私はあなたの映画大好きだし、そう思ってる人がいるって事を絶対に忘れないでほしいんです」って言えればよかったなあ・・・って本当に悔やまれます。(がっくし)

 監督・・・私は本当に監督の映画に出会えて幸せだったし、今の生き方にだって迷いないですよ。本当にありがとうございましたとしかいえないですよ。

 長いものに巻かれて生きるのは簡単ですけど、本当の事を命がけで伝えることだったとても大事だと思います。