ラスト・コーション

rena11252008-04-21

 アン・リーと言えばなにやらほんわか系のおじさんってイメージがあったんですが、今回はかなりの辛口映画でした。時は日本軍の占領下の上海。ヒロインが抗日ゲリラの女スパイですし、彼女が恋に落ちるのが親日の野心家の紳士だし。それにトニー・レオンの性癖がサドだし・・・おばさんびっくりしちゃいました。トニーのフェロモンが強烈で映画見てるだけで妊娠するかと思いました!ふう、あぶないあぶない・・・。わたしー恋愛もの嫌いなんですけど、これはよかった。この監督はいつも何やら社会問題などを扱いつつもそれを個人的な視点で丁寧に愛情をもって描いてくれるので、とても素直な気持ちで映画に向き合えるのです。ちょっと制作費大杉問題はありませすが、これぞ正しいお金の使い方って感じの映画でした。しかしーこれってどこかで見た事ある愛の風景・・・あ!そうかBLですね。ボーイズラブではやたらと極限状態での傷つけ合う程の激しい性愛が描かれます。得てして「やっぱ女って男に犯されたい願望あるんじゃんか」と言われますが、違います!「好きなひとになら犯されるくらい愛されたい」が正確な表現です。しかし、アン・リーって本当に女の人を描くのがうまい。男しかやった事無い人なのに。不思議です・・・。ただものじゃないオッサンです。