戦争とジェンダーと閉鎖空間

 今日友達とお茶をしていてふと思い出したんですが、「八つ墓村」の原案としての実際の事件として岡山県苫田郡西加茂村で1938年に起こった「津山30人殺し」という事件があったんですが、その事件の首謀者である青年は第二次大戦中に体が弱くて徴兵されなかった・・・そしてそれと関連してかどうか「女にモテなかった」らしい。徴兵されなかった事で村民からは非国民扱いされるは男として「不具」であるというレッテルを貼られるわ・・・という背景があったようです。そういった事実が彼に対する圧力となって彼のコンプレックスに拍車をかけていたようです。
 事件について→ http://www.alpha-net.ne.jp/users2/knight9/tuyama.htm
 参考文献→「夜啼きの森」(岩井志麻子)、「神かくし」(山岸涼子)、「津山三十人殺し」(草思社/筑波昭/1981)
 
 その事件を聞いて「あれ?これどっかの事件と似てるなあと思ったのは北欧であった事件です。ネットで調べてみたんだけど出てこなかったんですが、友達から聞いた感じだとある北欧のド田舎の村の男ばかりが次々と怪死していったという事件があって、それは実は村の女性達が結託して毒を盛り男性達を殺していた・・・という内容でした。そもそも戦争から帰ってきた旦那や息子が家庭内で暴力をふるうようになり、それに耐えかねた女達が共謀して実行したという事です。これには村内の男性も一部荷担していて、その男性達というのが実は体が弱くて徴兵をまぬがれていた人たちらしいんですね。徴兵されなかった男性達は女性陣にシンパシーがあったみたいですね。
 二つの事件は内容が全く違うんですが、何か・・・どっか共通点があると思いました。どうしてだろうなあ?戦争とジェンダー+村という閉鎖空間って事なのかな?
 ちょっとしばらくこの二つの出来事を自分の中で反芻してみたいな〜と思いました。とりとめないんですけど。


(注)今、2008年1月23日です。このメモを書いた後に山岸涼子の漫画を読んでいますが自分が事実誤認していることに気づいたので訂正します。犯人の男性は女にモテなかったのではなく、それなりに女性達と交流もあり、性的な交流もあったのだけれど、結果的に性問題をこじらせて、村八分になって、それに逆ギレという図式です。トラバはっときます。
http://d.hatena.ne.jp/rena1125/20071203