闇の子どもたち

ネタばれあり!
 「闇の子どもたち」を見る。自分がもしも児童買春を扱うんだったら、たぶん死ぬ前だな・・・とずっと思って来たんだけど、坂本順治監督はまだ若いのに果敢に挑戦!すごいと思った。以前ドイツの撮影クルーがタイで児童買春についての映画を撮影していたらマフィアに襲われたという事例があったので、今回この作品を企画から配給まで含めてやろうと思った全てのスタッフの方々へ敬意を表したいと思います。しかし、内容は色々ツッコミどころが(演出がものすごく泥臭くて・・・ちょっと見てて照れる所が多かった)ありましたが、全般的にほとんど事実だしかなりリアルでした。身内に敵が潜入してた、とか支援者もペドファイルだったとか支援してるNGOが殺されまくりっていうのはいかにもつくりものの劇映画に見えるかも知れないけど、実は私は「子どもの値段」という児童買春に対抗するNGOの女性が書いた本でほぼこの映画と同じ事実を読みました。現実は小説より奇なり・・・を裏返して劇にすると全くの嘘に見えるというデメリットのいい例ですね。でも、本当なの。信じて。
夜は沈没ハウスへごはんを食べに行く。夜中、心理的にキツくなって(映画のせいかな?)無理矢理ルームメイトを起こして無理矢理世間話を聞かせる。超自己中女!!!w

 私はよく、新橋とか新宿で飲むんだけど、酒がかなり入って来ると隣に座るサラリーマンの話題といえば妻や彼女には言えない買春の話題だよね。中国のカラオケとか、御持ち帰りは当たり前。私は取材で一度こういったカラオケで働く女の子と話した事があるけど、殆どが中国の奥地の寒村から来た女の子だった。都会的に洗練されているから見た目じゃわかんない。サラリーマンはどんなに可愛い女の子だったのか携帯に撮った写真を私に見せてくれるけど、まあ、「ああ、かわいいですね」って流す。別にそこで「あんたがやってる事の意味わかってんの」とか言っても何も変わらないし。「キーセン観光は集団でやったからマズかった。だから個人でやればバッシングされない。」だって。買う方も罪悪感無く女や子どもを買う技術が上がってるんだろうか?買う側は別に特別な人間じゃない。私たちの同僚だったり、友達だったり家族だったりする。ただ、彼等は言わなくなっただけだ。

 何にしても、ちょっと鬱っぽくなるのはしょうがないです。どうしたらいいのかわからないんだもの。でも、それでも考え続けよう。坂本監督、勇気をありがとう。