種ガンの時事性

 
 ガンダムSEEDはやたらと世間的にバッシングされているのをよくみかけるが、結局いろんな人の意見を聞いていると「ファーストだけがガンダム」的な旧オタクの人がバッシングしている場合が多いように思った。
 種ガンは広範囲の人々に受け入れられているようで、その証拠に視聴率がとても高かった。でも、旧オタクというものは「希少価値を理解できる自分」に酔っている部分があるから、そういったメジャー路線(しかもガンダムでそれをやっていることが気に障る)を受け入れがたいんだろうか?と思った。
 今日一通り種ガンを見てみたけれど、製作者サイドも言っている通り時事的な問題(例えばアメリカ軍がイラクで戦争をやっていて、それに少なからず荷担している日本の現状とか、日米安保で骨抜きにされている日本の状況とか)そういったものを髣髴とさせる描写が多く、「非戦」というものを常に問う姿勢が見え隠れしている。
 ストーリー展開やら、ガンダムとしてのブランド性とか、いろいろツッコミどころはあるんだろうけど、「そこまで批判される程酷いものかな?」とちょっと疑問に感じた。

 ちなみに「コードギアス」もこういったテーマを反映している作品だと思うし、常にアニメというものが時代の中でなんらかの役割を果たしているのだとしたら、それは下手なキャンペーンはるよりも、かなり人々への影響力をもっているんじゃないだろうか。

 ちょっと作品自体の評価と違うけど、気づいたことを書いてみました。基本的に自分はあきらかに「旧オタク」なのでちょっと自戒の意味も込めて書いてみた。私もティーンの頃は常に上の世代の人から「薄い」とか「でがらし」とか言われたものだけれど、やはり一生懸命生きていた。時代が求めるスタイルや要求に応じてアニメも文化も変わるし、その変容がたとえ表面的には微弱に見えたり薄く見えるとしても、それ自体よりもそういった現象がなぜ起こるか、人がなぜそれを求めるか、そちらの方が重要なんじゃないかと思う。