記憶をたぐること
M新聞の取材。メンヘル系の特集にまつわる取材で。通算何回目だろう?長い取材だ。渋谷で4時間程。
20歳から続いた摂食障害とそれにまつわる自分の人生について延々と語ってきたけれど、そろそろネタぎれって感じでもう話すことが無くなってきた。
しかし人間って生き物はどうやって記憶をたぐるんだろうか?記憶ってものは曖昧で日記でもつけていないかぎりは正確な過去なんて知りようもないしなあ。。。きっと嘘もたくさん混じってると思うんだけど・・・。
今、萩尾望都の「バルバラ異界」という本を読んでいるけれど、それを読みつついろいろ思うところがあった。この物語には夢の中に潜入する事ができるプロの心理療法士が登場する(実際にはもちろんそんな職業は今は無い)が彼も言っている通り「人間とは自分の都合のいいように記憶をすりかえて」合理化して勝手にイメージングをしたりする生き物だから、まさにその世界観は「異界」なわけで、取材されていてもハッキリ言って「コレが事実です」ってなかなか言えなくて困ってます。
物語る事、主観と客観の置き所、そういうものが難しいから人ははフィクションの世界を求めるような気がする。そこで人は物事を合理化していくのだろう。
- 作者: 萩尾望都
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2003/06/26
- メディア: コミック
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