BL好きの反省

 中原俊監督の劇映画。原作は吉田秋生の少女漫画「桜の園」。ずーっと見ないとなあと思ってたんですが、原作への思い入れが大きかったので見れませんでした。男性の監督が一体どうやってこういったメンタリティー・・・外界からの侵入的な圧力に対しての抵抗としての少女文化(それは同性愛という既成枠とは少し違う意味での)を理解できるんだろう?という猜疑心があったからでした。しかし案の定、ブルセラ文化や少女売春を外側から持ち上げてるあやしげな文化人の枠から出られない程度の表現力しかない映画で「みなきゃよかった」と思いました。原作が好きな方にはオススメできないというのが本音。
 この様な映画に巨額の予算を投じるくらいなら、そこらへんの女子高生連れて来てイメージビデオつくって販売してくれた方がまだ潔ぎいいですよ。とまあ辛口になってしまってすみませんが、「イメージの横奪」ってこういう事なんですね?
 でもまあ腐女子が男子高校生使って映画を撮ろうとするのだって「イメージの横奪」ですから、まあ人の事は言えないんですけど・・・。ゲイの人がBLに不快感を持つ気持ちってたぶんこんな感じなんだろうな。
 人ってものは自分が痛い目をみなければ他者の痛みなんて想像できないのかもしれません。