「Howling in the Night〜押井守、《戦争》を語る」

↑という映画監督の押井守さんのイベントに行って来ました。このファンイベントは毎年2月26日に開催していて守秘義務の伴う極秘イベントなので内容はここには書けないんですが概要と自分の個人的な感想だけのっけますね。
 第一部は出演は押井守監督、軍事評論家の岡部いさくさん。司会は映像作家の野田真外さんでした 。主にイラク派兵に関して話されました。
 第二部はかつて「装甲騎兵ボトムズ」「太陽の牙ダグラム」を監督した高橋良輔さんが招かれて主にアニメと戦争について語られました。最近では高橋氏は「FLAG」「幕末機関説 いろはにほへと」などを監督しています。会場では一部その映像が流されました。「FLAG」という作品は近未来の架空のアジアの小国での泥沼の内戦とそれに介入する国連の部隊、そしてそれを取材する戦場カメラマンの女性が描かれている作品で、とても興味深い内容だった。「FLAG」オフィシャルページ→ http://www.flag20xx.net/index.html 
 アニメという日本では「政治」とは無縁とされている媒体の中で高橋さんと押井さんの共通点は「するり」と政治が持ち込まれていることかもしれないですね。今回は特に極東アジア情勢、ナショナリズム、反米、核などについていろいろと意見が交わされました。しかしまあ、9割押井さんがしゃべりまくっていたわけですが、三時間もよくあのテーマで話しができるなあ・・・と関心しましたw。後3時間くらいないと足り無いなあ・・・という勢いでしたね。いっその事オールナイトイベントだとよかったかもw。
(朝ナマみたいに)
 私は政治とかここ数年考えないようにしてきたんでここで何か意見とか特に無いんですが、とにかく毎日が「つまらない」と思っている自分を再認識していて、そのスポイルのされ加減と第二次大戦を経てまさにアメリカに「スポイル」されてしまった日本という国家との間になにかもっと繋がりがあるんじゃないか?それを見ないように生きてきただけなんじゃないか?考えない事の「ツケ」をいつか払うことになるんじゃないかって危惧は今回初めて(ホント今更ごめんなさい押井さんって感じなんですが)感じた。
 世の中は矛盾だらけ。自衛隊イラク戦争空爆の心配がない(と思いこんでいる)東京も全部矛盾だらけ。自転車操業の日常労働にも吐き気がしつつも「自発的に吐き出す」って事をやらないとこの閉塞感からの脱出はたぶんないんだろうな・・・と思ったし、そんな状況が嫌だから押井さんも高橋さんも作品をつくり続けているんだろうな・・・と。そしてお二人のDNAを背負った新世代の登場を望んでしまうのは私だけかな?
 何にしろ、私、今の自分どうにかしたいわ・・・と思いました。
 よくわかんないけど、自分なりに押井さんと高橋さんを生暖かく遠巻きに見守りつつ、やるべきは自分ら若年層(モラトリアムだから中年だけど若年)という自覚持たなきゃな、持ちましょう・・・って事で。明確な政治性やセクト主義を軽くスルーしつつ何か面白くしていけるといいなと思います。はい。
  一緒に行ったo-tsukaさんの日記→http://d.hatena.ne.jp/o-tsuka/20070227